(記事の紹介)
本記事は、イグノーベル賞に学ぶ「笑い×理由=気づき」を、小学生でも実践できるように順番どおり解説します。
「意味 → 使い方(5ステップ)→ コピペOKのテンプレ → 安全でかんたんな実験アイデア5選 → よくある失敗と回避策 → チェックリスト → FAQ」まで一気にわかります。
読み終わるころには、毎日の「なんで?」が自由研究(じゆうけんきゅう)に変わります。
この記事で学べること
- 「笑い×理由=気づき」の意味と効果
- 今日から使える5ステップ手順(観察→仮説→方法→実験→考察)
- コピペOKテンプレ(ノート用・授業用)
- かんたん&安全な実験アイデアおすすめ5選
- よくある失敗と、成功にみちびく改善(かいぜん)法
「笑い×理由=気づき」のねらい(専門的だけどやさしく)

- 笑い:日常の「おもしろい」「変だな」を見つける力=注意(ちゅうい)と観察(かんさつ)。
- 理由:「なぜ?」を言葉にする=仮説(かせつ)を立てる力。
- 気づき:ためした結果から考える=検証(けんしょう)と考察(こうさつ)。
ポイント:この流れは、学校の『探究学習(たんきゅうがくしゅう)』や社会人の問題解決でも使える汎用(はんよう)スキルです。
使い方:今日からできる「5ステップ」

合言葉:「笑う → なぜ? → 計画 → 実験 → 気づき」
STEP1:笑い(おもしろい!をメモ)
- 例:『🍌バナナの皮(かわ)でほんとうにすべるの?』
- 例:『同じ言葉をくり返すと変な感じになるのはなぜ?』
STEP2:理由(なぜ?=仮説を3つ)
- 例:『皮に入っている油でつるつる』 『靴の底との相性』 『床の材質(ざいしつ)』。
STEP3:計画(安全・公平・くり返し)
- 同じ条件(時間・場所・道具)で比べる。
- 安全第一(刃物・火・高所・化学薬品は使わない)。
STEP4:実験(数字で記録)
- 回数は3回以上。平均(へいきん)で比べる。
- 尺度(しゃくど)を決める(cm・秒・回数)。
STEP5:気づき(結果→次の一歩)
- 「仮説Aが近い」「条件Bの時だけ変化」などを言語化。
- 次の実験アイデアを1つ書く(床材を変える等)。
ノートに貼るだけ!コピペOKのテンプレ

「コピペ」で、そのまま貼れます。
【研究タイトル】
【氏名/学年】
【日付】
【きっかけ(おもしろい!)】
例)〇〇が不思議だと思った/笑った理由
【仮説(理由)】
1)
2)
3)
【方法(安全・条件)】
・安全確認:
・同じ条件にする項目(時間/場所/道具 など):
・比べるための基準(cm/秒/回数 など):
【実験(回数・記録)】
1回目:
2回目:
3回目:
(必要なら4回目以降も)
【結果(数字・図の要点)】
・平均(へいきん):
・気づいた差:
【気づき(考察)】
・仮説のどれが近かった?その理由:
・条件によってどう変わった?:
【次の一歩(改良・追加実験)】
例)床材を変える/回数をふやす/道具をかえる など
【チェック欄】(□に✓)
□ 安全確認 □ 条件そろえた □ 3回以上くり返し
□ 数字で記録 □ 平均を出した □ 次の一歩を書いた
かんたん&安全!実験アイデア

おすすめ5選
※家庭・学校で安全にできる内容のみ。必ず大人や先生と相談してください。
① バナナの皮は本当にすべる?(物理)
- 仮説:皮ありは皮なしより摩擦(まさつ)が小さい。
- 方法:同じ靴・同じ床で、板の上を少し傾け、すべり出す角度(度)を比べる。
- 記録:角度を3回測って平均。
- 気づき:床材で差が出る?湿度でも変わる?
② 同じ言葉をくり返すと「変」に感じる?(心理)
- 仮説:10回以上くり返すと意味がぼやける。
- 方法:3つの単語で回数(5/10/20回)を変え、違和感(いわかん)の強さを10点満点で自己評価。
- 記録:棒グラフにする。
- 気づき:長い単語ほど効果が強い?
③ 拍手(はくしゅ)が増えると安心する?(社会)
- 仮説:発表後の拍手が多いほど次の発言が増える。
- 方法:学級内の活動で拍手の回数をカウント(先生立ち会い)。
- 記録:拍手回数と次の挙手(きょしゅ)人数の関係を表に。
- 気づき:応援が勇気(ゆうき)を生む可能性。
④ 紙飛行機はどの形がよく飛ぶ?(工学)
- 仮説:翼(つばさ)が広いほどゆっくり長く飛ぶ。
- 方法:3種類の折り方で同じ紙・同じ投げ方(距離の目安を決める)。
- 記録:飛距離(ひきょり)を3回ずつ。
- 気づき:風の影響は?紙の厚さは?
⑤ 砂糖は水の温度で、どれだけ早くとける?(化学)
- 仮説:温度(おんど)が高いほど速い。
- 方法:同量の水(冷・常温・ぬるい)に同量の砂糖。とけるまでの時間を計測。
- 記録:タイマーで秒。
- 気づき:かき混ぜるとどう変化?
安全メモ: 火や薬品は使いません。熱いお湯・硬い床・鋭利物は禁止です。
よくある失敗 → 成功に変えるコツ

5つの学びを「例」でカンタン解説
1) ❌ 笑って終わり → ✅ 「なぜ?」を3つ書く
例: 友だちがバナナの皮でツルッとすべってみんなで笑った。
ここで終わりにしない!
書くべき「なぜ?」の例:
- なぜすべるの?(皮がツルツル?油分?)
- どんな靴の底だとすべりやすい?
- 床の材質(ざいしつ)や湿度(しつど)でも変わる?
ポイント: 「なぜ?」を3つ出すと、仮説(かせつ)ができて、次の実験につながります。
2) ❌ 1回きりの実験 → ✅ 3回以上+平均(へいきん)
例: 紙飛行機を1回飛ばしたら10m飛んだ。「この型が一番!」と決めるのは早い。
やるべきこと:
- 同じ場所・同じ力で3回以上飛ばす
- 距離を足して平均を出す(例:8m・10m・12m → 平均10m)
ポイント: 1回だけだと偶然(ぐうぜん)の可能性。くり返して平均を出せば、本当の実力が見えます。
3) ❌ 条件(じょうけん)バラバラ → ✅ 同じ時間・場所・道具
例: 砂糖が水にとける速さを調べるのに、
1回目は冷たい水+大きいコップ、2回目はぬるい水+小さいコップ…これは比べられない。
そろえること:
- 時間:同じ時間帯(気温差を小さく)
- 場所:同じ部屋・同じ机
- 道具:同じコップ・同じスプーン・同じ量の水と砂糖
ポイント: 条件をそろえる=公平(こうへい)な勝負。比べたときの差の理由がわかりやすくなります。
4) ❌ 数字なしの感想だけ → ✅ cm・秒・回数で記録
例(紙飛行機):
NG:「めっちゃ遠くまで飛んだ!」
OK:「2.6m・2.9m・3.1m。平均2.87m」
例(砂糖):
NG:「早くとけた気がする」
OK:「冷水90秒・常温60秒・ぬるま湯35秒」
ポイント: 数字で書くと、グラフにもできて比較(ひかく)が一目でわかります。感想は数字のあとに。
5) ❌ 結果で終わる → ✅ 「次の一歩」を1つ書く
例(バナナの皮):
結果:皮ありの方がすべりやすかった。
次の一歩:
- 床材(木・タイル・ゴムマット)を変えて試す
- 靴の種類(運動靴・革靴・靴下)で比べる
- 他の果物の皮(みかん・りんご)でも試す
ポイント: 「次に何をするか」を書くと、学びが続く。自由研究が深まるいちばん大事な一行です。
1分で復習!要点スナップ

- 「笑い×理由=気づき」は探究の基本公式。
- 5ステップで動くと結果が再現しやすい。
- テンプレとおすすめ5選を使えばすぐ実践できる。
- 失敗→見直し→次の一歩で学びが深まる。
チェックリスト(授業・家庭学習に)

- きっかけ(おもしろい!)を1行で言えた
- 「なぜ?」を3つ書けた
- 安全・公平な方法を決めた
- 3回以上くり返して数字で記録した
- 結果から次の一歩を書いた
FAQ(よくある質問)
Q1:理科が苦手でもできますか?
A: できます。「笑い→なぜ?」を書ければOK。むずかしい計算は不要です。
Q2:親や先生はどう手伝えばいい?
A: 安全確認と、記録の手伝いだけで十分。答えは教えず、問いを増やす声かけ「ほかに理由はある?」が効果的です。
Q3:どのくらいの時間が必要?
A: 30分~1時間でミニ実験、週末にじっくりやれば自由研究としても十分な量になります。
関連記事
「実際のイグノーベル賞の受賞研究や歴史は → イグノーベル賞とは?専門解説と小学生向け入門 をご覧ください。」

最後のひと押し
今日の「おもしろい!」を1行メモし、「なぜ?」を3つ書いてみましょう。
それがあなたの最初の発見(はっけん)になります。
いかがだったでしょうか?
少しでもご参考になっていただけてましたら幸いです。
今回も最後までご愛読いただきまして、ありがとうございました。🙇🏻♂️
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